生成AIの活用が急速に広がる中、「AIエージェントと共に働く時代」が現実味を帯びてきている。2026年4月9日に東京ビッグサイトで開催されたジェンスパークセミナーでは、MCP(Model Context Protocol)を基盤としたエージェント活用の最新動向が紹介され、組織内での知識活用や文書作成の効率化がどこまで進んでいるのかが具体的に示された。
特に注目を集めたのは、世田谷区役所による実運用の事例である。区の広報業務「世田谷プレス」制作にジェンスパークを導入した結果、年間約2,000時間、約1,300万円の削減効果が得られたという報告は、公共機関におけるAI活用の現実性とインパクトを強く印象づけた。一方で、公共機関ならではの懸念であるセキュリティや運用ルールについても、どのように整理し、どこまでをAIに委ねるのかという判断プロセスが共有され、AI導入の実務的なハードルを考える上で示唆に富む内容だった。
本報告書では、セミナーの要点とともに、AIエージェント時代に求められる人間側の判断力についても考察する。
